箱スカ チューニング日記 2000年9月30日  オイルクーラーの取付け

 私の箱スカは今では馬300頭を飼うまでに進化しましたが、一つ足らない物がありました。『オイルクーラー』です。
これが重要な物だというのは百も承知なのですが、なぜ今まで付けていなかったと申しますと、L28ノーマル時にも油温はサーキット走行では上昇してました。
ところがフィルター移設を行ったところ、油温が一気に下がったのです。
移設によってホースやブロックが走行風で冷却されてオイルクーラー効果を発揮したのかもしれませんが、冷えれば余計な物は付けたくありません。
複雑化=故障率の増加ですもんね!

しかし現在の仕様ともなりますと、真冬のサーキットでも数周の全開アタックで油温は130℃を超えようとするのです...
これではお話になりません...

そこでオイルクーラーの装着となる訳ですが、当然ながらショップで売っているようなキット物は買えません...
という事で解体部品でコアを何個も集めてみましたが、フィッティング口径等で使えそうな物は無く、かと言って数万も出して新品も買えずに...

そんな時、インターネットオークションで「新品」が1万円以下の格安で!!!
ブリッツ製で、他車のターボキットの物のようです。
段数は少ないのですが、コアも太くて抵抗も少なそうです。
何より横型なのが良いです。
いざとなったらバンパー外して外出しで...?(笑)
それはしませんが...(笑)
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これが作業風景です。
工事用足場パイプでヤグラを組んで、そこにチェーンブロックを吊り下げます。
オイルクーラーだけならばこんな事は不要なんですが、今回、エンジンフロントカバーからの若干のオイル漏れを修理するためにエンジンを降ろしてしまうのです。

今回は時間も無い事から極力物を外さずにエンジンを吊る事にしました。

写真の通り、ボンネットも付けたまま、クルマはジャッキアップもしません。




これが問題のオイル漏れ箇所です。

フロントカバーの左側、つまりキャブ、タコ足側から漏れています。
漏れる量自体は問題にならないのですが、漏れたオイルがヘッドを伝わりタコ足に触れて『良い香り』がするものですから...(笑)
オイル汚れで汚いエンジンって〜のは格好悪いですもんね!! 




エンジンを吊るに当たって外すものは
・キャブ
・タコ足
・ラジエーター
・オイル、水、燃料配管

こんなものでしょう。箱スカはエンジンとミッションの結合さえもエンジンルームからだけで外せてしまいます。
クルマの下にも潜らずにエンジン外せるなんて...




今回手伝いに(酒盛りに?)来てくれた友人の「ダッツン山本」です。
名前の通り、Z(HLS30)乗りです。
今回は厳しい体勢の作業を頑張って手伝って(実習?)くれました。

この位置でオイルパンを外します。
セミワークスが邪魔なんですよねぇ〜(笑)




今回オイルクーラー装着に使用した材料です。
廃材のアルミアングル材です。
恐らくは1000番台のアルミですので軟らかく、振動によるクラックなどが心配ではあるのですが...
ま、タダですから(笑)
その時はしっかりとした材料で作り直します。




で、そいつを電動ジグソウでこのように切ります。

画像の地面に接している面がオイルクーラーが乗る面です。切り取った面はボディに取り付ける為の穴を開けます。
ちょうどオイルクーラーを抱えるようになる訳です。
しかしこれでは強度的に不安...

オイルの満たされたコアは結構な重さになりますし、振動もあります...




 そこで側面に三角のステンレス板(これも廃材(笑)。本当は同一材料のアルミが好ましいのですが、タダですから...(笑))をリベットで貼付けます。

これなら強度も大分向上するはずです。




これが装着完了の模様です。

場所はちょうどグリルの真後ろにあたりです。「BLITZ」の文字はラジエーターに隠れる事になります。本当は表裏反対に付けるんですが、箱スカに「BLITZ」の文字は似合わないので...
ホースはアールズ、フィッティングはグッドリッジの#10サイズを使用しました。
これらは奮発して新品です。

これが前から見たところ。

グリルを外すとこんな感じです。丁度ラジエーターと同じ程度の幅です。
普段はグリルに隠れて見えません(それで良いのです!)




 エンジン修理のついでのオイルクーラー取付け(笑)でしたが、これでやっと『連続全開走行』が可能となりました。ゲージを睨んだままの走行は辛いですもんね!(笑)

早速油温の状況をチェックしてみました。生憎サーキットではなく、一般公道(高速道路)ですので、全開ではありません(本当です!(笑))が、今まで軽負荷の巡行時で水温75〜80℃、油温85〜90℃というのが平均的でした。これがオイルクーラー装着後は水温70℃、油温75℃近辺に落ち着きます。

水温まで下がったのは、恐らくオイルが冷える事によって、エンジン自体の発熱量も減ったのではと推測します。
サーキットで早く試してみたいです!!