ZX−10 メンテナンス?日記 2005年7月1日〜  足周り変更(17インチ化) その1

機能重視、いや、見てくれ重視?(笑)
 このZX-10というバイク、ノーマルは前17-3.5インチ、後18-4.5インチ(直径-幅)というホイールサイズでそれぞれ120/70-17、160/60-18というタイヤが装着されています。

フロントに関しては今時のリッターバイクの最も一般的なサイズなんですが、リヤの18インチが問題となります。
ZX-10の発売時期である1988年はタイヤ径変化の過渡期とも言え、大昔の19インチから小径化が進み、16インチを挙って出した後に17インチに落ち着くちょうどその間なんです。
前17/後18という組み合わせは他にもヤマハTZR(後方排気)などもありますが、定番の組み合わせには成り得なかったようです。
そのため18インチラジアルは現在となっては銘柄も限られてしまっている状態です。

機能的には比較的細く外径の大きな18インチは耐ハイドロプレーニング性や、自然な操舵感などメリットも多く、当然このZX-10はリヤ18インチで設計されたバイクですから本来の姿でもあります。
通常走行や ツーリングには問題無いのですが、今となっては17インチ主流であり前述の通りタイヤの銘柄が限定される事(基本的にハイグリップタイヤが履けない)、量販店でも在庫が無い場合が多い、そして大きなヒップのZX-10だとちょっと見た目が頼りないというデメリット?(笑)もあります。

私のZX-10の使い方の中には(現時点で成し得てないのですが(泣))「ロングツーリング」があります。
ツーリングであればノーマル18インチのメリットが活きてくるため17インチにする必要性も薄いとも思いますが、仮に旅先でタイヤ交換の必要性が出た場合、どこにでも置いてある17インチの方が逆に安心とも言えます。
17インチで太くなり雨に対して弱くなったとしても、雨ならばスピードを抑えれば言いだけですし...

ツーリングが大きな目的を占めるとは言え、元来サーキット走行などが好き(好きでも速い訳ではありません(爆))なため少しでも高性能なグリップの良いタイヤを履きたいという思いもあります。
そんな結論を導き出して、「18のままの方が良い」という意見を十分理解した上での17インチ化を実行しました。

ただしそれには自分なりの条件があり、それらをクリアするまでは待っていたのです。
それは

(1) 外径が小さくなるリヤに関しては何らかの方法で車高を調整し、純正の車高(姿勢)を維持する。
(2) フロントに関してはもう少しワインディングやサーキットに対応出来る様に強化する。
(3) ブレーキを強化する(ZX-10のブレーキは400ccクラス同等...(汗))。

といった事です。
(1)に関しては手っ取り早いのはエキセントリックカラーを180度回転させて使用する方法があります。
しかしこれだとスイングアーム自体の垂れ角は変わらないためチェーンとの干渉等が懸念されます。
その他には調整式のボトムリンクを使用する事によって車高(スイングアーム垂れ角)を変化させる方法がありますが、これも強度的に問題があるという話を聞いているので却下、最後に長さ調整式のショックを使用する方法です。

これであれば一番スマートに車高を変更出来るのですが、ZX-10用でこの機能を持ったものは見かけませんでしたし、特注するにしてもその金額は高価な事が予想されるため難しいのでした。

そんな事を考えつつもZX-9RBの倒立フォーク(私のライディングでは倒立フォークも使いきれないと思うのですが、カウル付きバイクには倒立というのが私の(見た目の)好みなんです)、ZZR-1100スイングアーム、ZRX1200ホイールなどを収集してきました。
これらは装着出来るという確証も無いまま、「同じカワサキだからどうにかなるだろう」という安易な発想の元集めていたのです(爆)。

最終的にオーリンスの900忍者用フルアジャスタブルを10に装着出来るように手を加えたものが安く入手出来たため、いよいよ17インチ化を実践するのでした。



画像をクリックすると拡大画像が現れます

 

まずはスタンド購入...

 足周りを交換するのにどうにかしてバイクの固定が必要です。
今までのような軽量な2スト250はどうにかなっていたのですが、さすがに200kgを越す車体はしっかりしたスタンドが必要です。

日常のメンテナンスにも重宝するため思い切って揃えました。
ETHOS製のフロント&リヤジャッキです。
これなら安心!

 

最初にフロントフォークを交換

 このフォーク装着にあたってはステムの製作が必要となります。
最初は手持ちの9RBステムのシャフトを製作、打ち替えを考えていました。

しかしながらそれに伴う手間や時間等を考え、重要部分でもあるこの場所はショップに依頼する事にしたのです。
私自身は極力ショップに任せず自分でチャレンジするという信条があるのですが、安心してライディングするためにここは敢えてノウハウのあるお店に御願いしました。

そのお店「スペックエンジニアリング」さんはとても丁寧な対応で製品も大満足の物でした。 お薦めです!!

 

単体での画像撮影を忘れました(笑)

 あまりにも製作を急いでしまったため、ステム一式の画像がありません(笑)
下から見るとこんな感じです。
ステアリングストッパーもしっかり作り直され、ハンドルロックも効きます。

ZXR750の新品部品をベースに製作されており、トップブリッジは1本、ボトムブラケットは2本のボルトでフォークを締め付けます。

 

トップブリッジ

 上から見るとこんな感じです。
この時は大まかに装着しただけですのでフォーク突き出しゼロですが、実際は数センチ突き出します(ZX-10フォークと同等の長さ設定時)。

9RBのフォークは長いんですよね(それが好都合)。

 

一方、リヤの方は...

 今回はORCAメンバーの「毒山工業さん」のZX-10を参考にしてZRX1200ホイールを装着します(たまたま準備してあったのがZRXホイールで、実際にそれを装着された方がいらっしゃったので色々と情報を教えて頂きました)。
このため左右のエキセンを旋盤で加工します。

※場合によっては片側で済みます。

 

両方削ったのは

 計算間違いのためです(爆)

 

早速仮組みです!

 ホイールの色は塗りなおすのですが、仮組みして様子を見てみます。

若干の手直しがありましたが、問題無く装着できました!
4.5インチ→5.5インチと、幅1インチアップですが迫力は増しました。

 

 

 

 

今後の予定

 フロントに関しましては共通性が高いため問題無いのですが、リヤはチェーンラインなど細かな修正もある事から良く考えないとなりません。

机上計算ではある程度詰められるものの、個体差なども考慮して最終的には現物確認で作業を進めていかなければなりません。

 

 

※チューニング、修理等についての内容、理論等についてはこの記載事項が全て正しいというものではありません。色々な情報、資料、経験を元に私が個人的に判断したもので、私のクルマに有益なチューニングであっても全てのクルマにおいて通 用するとは限りませんのでご注意下さい。また、当ホームページ記事を参考にした事によって生じた事故、損害、死傷等は掲載者であるETgarageは補償いたしかねますので個人の責任、判断においての作業をお願い申し上げます。
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