箱スカ チューニング日記 2006年9月17日

ワイパー故障、部品は無い...(汗)

 

それは突然やって来た!?
 箱スカのワイパーって

『遅い....』

ですよね〜(笑)
特に現代車のビュンビュン動くワイパーを見てしまうと、自分の箱スカのワイパーのあまりの遅さに

「壊れてる?」
と思えるくらいです。
HiとLOの速度差も殆ど判らないくらいで、小雨の時などはブレードの抵抗でワイパーが止まってしまいます...

この遅さ、動きの悪さの原因は色々考えられ、モーターの劣化からリンケージの摺動抵抗などなど...
中には「雨の日は乗らない」とう方もいらっしゃるためか、あまりワイパーに関しては情報も無いように思えます。
私は雨だろうが雪だろうが乗ってしまうのでワイパーは無くては困ります。

騙し騙し頼り無いワイパーで乗っていましたが、遂にその日がやって来たのです...(汗)


6月と言えば

「梅雨」な訳でヒーター無しで曇りが取れない我が箱スカには辛い季節です。
そんな中、友人宅に
「走行会」
で集まった時の事でした(この場合はラジコンです(爆))。
私の車の後は45GT乗りの友人が乗ってきた代車の「働く車」(笑)
このヤレ具合がたまりません!

この後友人共々近所の大型ホビー専門店でチューニングパーツ(この場合もラジコンです(爆))を物色、日も暮れて帰ろうとしたら...

 

雨(想定内)

立体駐車場の外は雨
まぁ梅雨ですから予想はしてましたので問題は無いのですが、さてワイパーを..

「アレ? ワイパースイッチ入り放し」

でもワイパーブレードはいつもの位置(立ててます)のまま...
スイッチをHI-LO-Offと何度切り替えてもウンともスンとも言いません(汗)
当然ヒューズチェックも異常なし

---予想---

 ・先日の室内作業時にワイパースイッチに触れてONになった(直前にセンターコンソール作ってた)。
 ・エンジン始動すれば「普通は」ワイパーが動き出すので気付いてOFFにするが、ウィンドウが乾燥状態では弱った
  ワイパーは全く動かない...
 ・そのまま走行、ワイパーモーターには電圧かかり放し
 ・モーター破損、ワイパー不動

う〜ん、困りました。
家までは約50km、どうやって帰ろう...

と悩む間もなくワイパーを取り外し、それを手に持って「手ワイパー」で泣きながら帰りました(爆)。
いやぁ、曇るわ、雨だわ、ワイパー無いわで大変な思いで帰ったのでした。
しかし無事帰れてもまたまた困ったです..
純正ワイパーモーターは既に生廃だったはず...(汗)

実は何度もストックに買おう買おうと思いつつ、買わずに今日を迎えてしまったのです。
最終的に3万ちょっとでしたからね...
後悔先に立たず、見た時が買う時! 旧車部品の常識です(泣)


とりあえずは分解

動かなくなったワイパーモーターをバラします!
本来綺麗な銅色の巻線がやけに黒いのが気になりますが、まぁ気のせいでしょう?

で、定番のコミュ清掃などを行って組み直してみると動きました〜!!
でも弱々しい...
しかも凄い発熱(汗)
そのうち再び止まりました...

どうやらコイル同士が短絡しているのか、もうこのモーターは使えそうにありません。
黒ずんでいた巻線は過熱によるものかもしれません。

さて、どうしよう〜(泣)


とりあえず入手してみた

箱スカ純正ワイパーモーターではありません。

流用部品を探るべく、ワイパーモーターを探します。
流用するからには当然性能が向上していると思われる高年式の車両の物を使用したいところです。
そこで同じ「スカイライン」であるR33の中古純正モーターを安く入手、流用可能かを探ります。
流用出来るかの確証は無かったのですが、形状を見る限りまるで別の物とまでは言えないので、もしかしたら何とか使えるかも?という希望を抱きつつ、ダメ元で実物検証です。

まず
・モーターがあって減速ギヤで90度向きを変えているのは同じで、全体の形状も何となくは似ています(笑)
・次に減速ギア部にニュートラルスイッチ(停止位置を決めるためのスイッチ)があるのも同じみたいです。
・アッセンブリーの取り付けのための足は合いそうにありませんが、どうにかはなりそうです(笑)
・箱スカのシャフトは丸棒の両端を削った四角形に近い形状なのに対して、R33のシャフトはテーパーのスプライン(セレーション)です。
・箱スカのモーターとR33モーターの回転方向は逆(装着場所がバルクヘッドを境に室内かエンジンルームかの違い?)

外観を見た感じ、簡易試運転をした時の相違点はこんな感じでした。


バラす!

R33モーターもバラします!

ブラシが3つあって低速と高速を切り替えているのは箱スカと同じです。
画像のようにコンデンサや謎の素子が追加されているものの、基本構造は全く同じ(モーター自体の進化はしていない?)で流用可能の確立が大きく上がるのでした!

更に良く見ると多少の違いが見えてきました。

・3本のブラシの配列、配線が若干違う
・アーマチュアはボールベアリングベアリング軸受けに進化してた(箱スカはメタル支持)。

そして分解検証から配線図を起こしてみると...


配線図(一例)

これが私の箱スカ(S46GT)に付いていたワイパーモーターと、今回入手したR33前期型(年式、グレード不明)のワイパーモーターの実際の配線を図にしたものです。

その後、九州の箱スカ乗り「たかはま」サンの調査によると箱スカでもモーターには数種類があり、グレード、年式等での分類、判定は困難でした。(装着されているのがオリジナルとも限らず、統一性が無い)
従って、あくまで「一例」とした訳です。

この図面を見ればどのように配線加工すれば良いかはお分かりになる方も多いでしょう。


有り難い情報です!

その「たかはま」サンにご提供頂いた箱スカ用ワイパーモーター各種の配線色です。

現在確認出来ているのは3種類ですが必ずしもこれが全てとは限りません。
これを参考にご自分のモーターがどれかお確かめ下さい。
また、箱スカのように40年近く前の車両では整備書の配線図も必ずしも当てはまらなかったリで、このページで
「これはこの色」
などと断言も出来ないのが実情です。

従いまして、ここではあくまでも取っ掛かりとしての情報のみ掲載いたします。

雨でもガンガン走る気合の入った方でもしワイパーでお困りの方は、直接私にお問い合わせ頂ければ更に詳細の情報が提供出来る場合もありますのでご連絡下さいませ。
ただし時間が経つと作業内容忘れてる可能性も大ですが...(爆)



試運転

配線の加工も終わり、シャフトに取り付ける箱スカの出力リンクをR33のモーターに合うように加工します。
出来れば電動リューターがあれば良いのですが、根性の丸棒ヤスリでも可(笑)
適当にテーパー状に削ってやればあとは締め付ける事によってそれなりに落ち着きます。

車体コネクターと結線して空運転させてみますと今までに見た事のない俊敏な動き!(笑)
これは期待出来そうです!!

Hi-Loの切り替えや自動停止を確認し、良さそうなので今度は車体への装着となります!

車体(ボデイ)はこのモーターを装着するに当たって
・リンク出口穴の拡大
・モーター取り付け穴の新設
が必要となります。

これらの加工は例えばアダプタープレート(箱スカモーター取り付けピッチをR33モーターのピッチに変換するプレート)を作り、リンクを工夫してシャフト軸方向に嵩上げすれば完全ボルトオンも可能となりそうです(ショップだったらこうすべきです)。
しかし簡素が一番、切った貼った問題無しな私は迷わず加工しましたが(笑)。

そうして装着されたワイパーは

↑SLOW


↑FAST

このように力強く動いてくれるようになりました!!

当初、R33のワイパーアンプ(モーター直接制御では無く、ワイパーアンプというユニットを介して間欠機能などを実現している)も流用して現行車と同等の機能も備えるようにするつもりでしたが、このシンプルなHI-Lo2段切り替えでも良いかな?
なんて思っている昨今です(笑)


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