箱スカ チューニング日記 1998年7月27日  燃料タンクの加工

 私の箱スカは今の所、エンジンはL28ノーマルですので、燃料系統に問題はありません。
しかしながら、以前から気になっていた配管の変更と、将来の300馬力オーバー化(あくまで予定(笑))を考え、若干の加工を行いました。


 これが変更前の配管図です。
燃料タンクから出たラインを2つに分岐し、NISMO電磁ポンプ2基で吸い出し、コレクターに集めた後、1つにまとめてレギュレーター、エンジンへというラインです。

 ここで問題はポンプを2基使っているにも関わらずタンクから1本でしか吸っていない事。
コレクター後にポンプが無い事です。

 今までは異常無く動いてはいますが、今回はきっちりとやり直す事にします。



 これが変更前の燃料系統です。
箱スカはトランクルーム奥に長方形のガソリンタンク(50リッター)が装着されています。
写真は「一見、安タン風」ではありますが、実はベニヤ合板にアルミ薄板を貼り付け、エッジに同じくアルミLアングル材を貼って安タンのように見せているだけです。
ハッタリなんです(笑)。
本当は電磁ポンプ類の設置板として見てくれ良く作っただけですなんですが。





 写真上の右に向かっている細いホースがノーマルの吸い口です。
既にろう付けは剥がれており、するすると抜けて来ました(写真下)。




 これが今回使用した材料。
左の料理用『餃子返し』(笑)から台座を切り出しました。
ステンレス(※ステンレス巻きではない100%ステンレス)のパイプも近所のホームセンターで入手。
 あとはろう付け用の「銀ろう」と「フラックス」、「カセットバーバー」が必要です。
全てホームセンターで揃いますので、特殊な物はありません。
 因に「餃子返し」は短くなったものの、まだ使用可能です(笑)。




 これが完成した吸い出し口です。
台座にろう付けするのは勿論ですが、今回、振動等によるクラックを防止するため、タンク内に入るパイプ部分を2本寄せてろう付けしました。
こうする事によって、ろう付け部分が3点となり、パイプに対する振動に強くなると思われます。




 タンク側の加工です。
ノーマル吸い口を切除し、最小限の穴を開けます。
台座の固定方法は悩んだのですが、リベットナットにしました。
さらにガスケット材から切り出して台座との間に挟みます。
念には念を入れて、シーラーをたっぷり塗布。
 これなら漏れは無いはず...




 タンクを外した時に、ついでに燃料計のセンサー(という程高級ではない(笑))も外しました。
そこで思わぬ発見が!!
 実は少し以前より、燃料計がFullのまま動かなかったのです。
いつまで経っても燃料が減らず、リッターあたり無限km走ると言う、まさにエコロジーなクルマだったです(笑)。
センサーは巻き線の上をフロートに連動したブラシが動き、抵抗値を出力するもの。ところがこのブラシが巻き線に引っ掛かっていました。
それを手直ししてやると、久し振りに燃料計が復活です!!




 完成した燃料ラインです。
左のポンプ2基がコレクターまでの吸い出し用で、製作した吸い口からそのままデュアルで引いてます。
 真ん中がコレクタータンク、そして右側に今回追加したコレクターからの吸い出し用ポンプです。
動力配線は以前に3系統引いてあったので、端子を刺すだけ。
 さ、いよいよエンジン始動です。




 これが全体。
今回は『安タン風』パネルも作り替えました。
 イグニッションをオンにして、コンソールのポンプスイッチを1個ずつ倒して行くと、撚圧は次第に上がり、3基フル稼動で0.4kg/cm2まで上昇しました。
これでは少々高いので、レギュレーターで落とそうと調整スクリューを回すのですが...
「落ちません...」
どうやら今度はリターンパイプの容量が不足のようです...
今度はリターンの増設です...(泣)




 これが変更後。
燃料タンクからのパイプを2本に加工し、各々電磁ポンプで吸い上げます。
そしてコレクター後にもポンプを追加。
欲を言えばコレクターから燃料タンクへのリターンも欲しいのですが、コレクターの構造上、無理です。
低圧ポンプなのでこれで良しとします。

リターンパイプは少々細いようです(課題)。



 と、最後にオチが付いてしまいました(笑)が、まぁ、3基のうち2基を動かせば0.3kg/cm2になるので暫くは良しとします。サーキットのみ3基稼動させてみる事にします。
私のエンジンスペックではここまで必要はありません。
しかしながら、サーキットで余裕のある安定した撚圧を確保する事は決して無駄では無いと思い、加工しました。
 今後はリターンラインの変更や、レギュレーターの変更(どうも容量が足らないような気もするので)等を行い、完全な燃料系統(=いつでも300馬力オーバー対応OK(笑))を完成させたいです。