箱スカ チューニング日記 2001年3月22日 ホイールのインチダウン!

憧れの14インチ
 現代は軽自動車でさえも14インチ、さらには15インチと、大径化が止まらない状況です。
新しい車のデザイン的にも、性能的にもホイールが大径化する事は望ましい事で、ホイール大径化=ブレーキの大径化という進化は当然の事だと思います。
私の箱スカも元々のオリジナルは14インチホイールで径こそ小さいもののバイアスタイヤの偏平率からトータルで大きなタイヤとなっています。ローターの小さい小径ホイールに分厚い大径タイヤという性能的には全くもって望ましく無い状況です(笑)。
 私の箱スカはオーバーフェンダー化する前は14インチの60偏平タイヤを装着していましたが、セミワークス・フェンダー装着によりタイヤの選択肢が絞られてしまいました。
極太のホイールに装着出来るタイヤは最低でも225幅のタイヤ...そうなると現在国内では『225/50-15』というサイズが唯一それを満たす事が出来ます。従って必然的にホイールも15インチ化となる訳です。
その結果、前8.5J、後10.0Jのホイールにそれぞれ225/50-15というサイズのタイヤを装着する事となった訳です。
極太になりさらに直径も僅かに大きくなったタイヤは非常に目立ちます。
 私の 個人的趣向なのですが、箱スカの4ドアは極力小さいホイールの方が格好良いと思っているのです(笑)。小さいと言っても13インチではダメで14インチでなければイケないのです...
しかしながら14インチの極太タイヤは輸入タイヤで「225/60-14」〜などというサイズで、これらのサイズだと225/50-15よりも外径で大きくなってしまい、何のための14インチか判らなくなってしまいます...
何か良いタイヤは無いものかと、インターネットで海外のオンラインタイヤショップを覗いた時です。
『225/50-14』という今までに見た事も無いサイズのタイヤが見つかったのです。これだと外径が先の195/60-14とほぼ同一、 しかも製造は日本製の「コンペティションモデル」です。
サーキット走行も考えている私にとっては正に求めていたタイヤです。

早速メーカーに問い合わせたところ、米国輸出専用タイヤとの事、通常ルートでは購入出来ないが、メーカーよりネットを通 じて直接買う事が出来ると言う有り難い言葉が...
何とかタイヤ購入資金を捻出し、遂に注文。日本国内での販売は私が初めてという事で物流ルートなどの整備に多少の時間がかかったらしいものの、私の希望通 りの納品に間に合わせて頂けました。

リヤタイヤの比較

 これはリヤに履かせるタイヤの比較です。
左が225/50-14に10.0Jのホイールです。対して左は225/50-15に同じく10.0Jのホイール。
直径で丁度1インチ分、つまりは25mm違います。
写真ではホイールの色のせいであまり差がわからないかもしれませんが、実際は1インチ小さく同じ太さのために極太感が強調されています。


車に装着状態では

 これもまた分かり難いかもしれませんが、左が15インチ、右が14インチです。
フロントは15インチ8.5Jから14インチ9.0Jにワイド化、リヤは共に10.0Jなのですがオフセットが14インチの方がマイナス寄りで前後ともトレッドは広がっています。


バックシャン?(死語(笑))
 斜後ろからです。
良い感じに「ツライチ」になっているのが分かると思います。
4ドアでセミワークスを装着したレーシング仕様などではリヤに10.5Jを装着している物もあるようなので無理すれば?10.5までイケるのかもしれません。
しかしながらハミ出しホイールはスパルタンと言えなくも無いのですが違った方向性に受け取られかねないので、このあたりまでが無難でしょう(笑)。


こんな感じです
 定番仕様な外観ではありますが、14インチのこのサイズを履いた車は今現在で日本でこれ1台のはずです(少しだけ優越感(笑))。
目下の悩みはホイールを剥離して磨くかという事と、この14インチタイヤはセミレーシング的性格のため、街乗りは15インチを使用するつもりなのですが、戻したく無い...(笑)
『4ドアには14インチ』
これは私の唯一の外観へのこだわりなんです。

サーキット走行のインプレッション
 外観重視のために導入した14インチ小径極太タイヤではありますが、サーキット走行性能も大きなウェイトなのです。
箱スカ専門ショップの『VICTORY50』(旧称ウチダモーターワークス)さん主催で筑波サーキット走行会が開催されたので、そこに持ち込みました。
車両の方がセッティングの煮詰め不足(走行会の数日前にオーバーホールしたヘッドを載せていたくらいですので...(笑))のため、単純な比較は出来ないのですが、以前同様に筑波サーキットで使用した15インチの国産最新(当時)セミレーシングタイヤに比べると、絶対的グリップは若干劣るものの(15インチと14インチを比較する事自体ナンセンスなのですが)、実にコントローラブルで終始安定した挙動で楽に走行する事が出来ました。コンパウンドは非常に軟らかく、耐久性はあまり期待出来ないと思いますが、タイム的には自己ベストの1〜2秒落ちといった感じなのでした。
当日のコースコンディションは決して最良では無く、他の走行車両(サーキット専用車両)などのタイムを見ても当日はベストより約1〜2秒落ちの走行でしたので、15インチセミレーシングとほぼ同等の性能とも言って良いかもしれません。
また、こういったコンペタイヤは新品の状態よりも少し使って溝が浅くなりブロック剛性が高まった時点の方がグリップが向上する場合もあるので、今後の経過もまた楽しみなタイヤであります。

ウェット時はどうだ?
 サーキットでのドライ性能は確認出来ましたが、ウェット性能はどうでしょうか?
たまたまウェット路面を走行する機会があったので色々と試してみました。
簡単に言って、ウェットでは想像以上の強大なグリップを発揮してくれました!
コンペタイヤとしては溝の本数も多く、見た目からも耐ウェット特性に期待出来そうでしたが、想像を上回るグリップでした。ただし溝が浅いためにヘヴィーウェットは厳しそう...
しかし通常『滑り出すだろうな』というポイントでも確実にグリップし、急加速でもトラクションのかかりはバッチリで、非常に良い感じでした。
これならば草レースでのインターミディエイト・レインとしてもかなり使えるのでは?と思っています。

まとめ
 トータル的に見ても非常に満足行くタイヤですが、ここで詳細を敢えて明かさないのは秘密にして一人占めにしたいからでは無く、コンペタイヤという特性上、その使用に関しては十分な知識と判断が必要だと思うからなのです。
仮に街乗りラジアルと同じ感覚で入手されて万が一にも事故など起こってしまっては紹介した私も、販売したメーカーも困ると思ったからなのです。
入手方法などの詳細は私に直接聞いて下されば、このタイヤの詳細をお話した上で全てお教え致します。

※追記
 メーカーさんのご厚意で入手出来ていましたこのタイヤですが、メーカー側の販売ポリシー等の変更により現在は入手不可能になってしまいました。
担当者の方には非常にお世話になり、販売中止の際には丁寧なご連絡も頂きました。
それまではメーカー対個人レベルで対応して頂いていた訳で、そんなスタンスのこのメーカーには非常に好感を感じています。

メーカーの繁栄と共に社内規則も厳格化されたようで、仕方の無い事なんでしょう。
今現在も海外メーカーサイトではラインナップがあるので、何とか入手出来る方法を今後も探りたいとは思っています。