箱スカ チューニング日記 2002年4月17日 R32 Skyline用ブレーキ装着 |
私の箱スカは10年前の車両製作時にニスモのMK63キャリパーとベンチレーテッドローターを装着しました。当初からサーキット走行や、エンジンチューンは考えていたために、最初からその『器』だけは作っておこうという考えからでした。
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実はブレーキ製作は以前より考えており、ローターも各種収集していました(笑) ワンボックスからFF車まで使えそうな直径のものを貰いました。 中には『使える』と思い、センターの穴を箱スカのハブ径に合わせて旋盤加工、取り付け穴も開け直して装着してみたら、キャリパーが物理的に付かなかったなんていう事も...(笑) 結局はR32スカイラインTypeMのローターを加工して使う事になりました。 |
材料は20mm厚の鉄板です。 さすがにこの厚さでは私の手持ちの工具や道具ではどうしようもありません...(ディスクサンダーで概形まで切り出したりもしましたが...) そこで私より先に同じ仕様を製作された知人に同じ物を鉄工所で切り出してもらっておきました。 これをベースに位置決めと形状変更を行います。 ステーはストラットに対して車体正面から見て若干斜めに付けなければなりません(スピンドル角度分斜めになるという訳です)。ですのでステーも3次元的形状となるのです。 これは当てがっては削ってを繰り返して現物合わせしていきます。 |
整形後、キャリパー取り付け穴を開けて表面の黒皮を削ってやりました。 ここまで来るとソレらしくなってきます!! |
いきなり完成です(笑) 今までは溶接は全て一般的なアーク溶接機(購入価格2万円のもの)で行って来ましたが、今回のこのキャリパーステーはさすがにアークでは... そこでアルゴン溶接機を借用して自分で溶接しました。 溶接する前にステーの芯出しを行わないと当たり面が均一になりません。 私はキャリパーのノーマル配管を使用してコンプレッサーエアで加圧出来るようにしました。 これに2〜3kg/cm2程加圧してやればキャリパーはローターを挟み込むのでセンターが出ている状態になります。 その状態でキャリパーステーを点付けで仮溶接し、キャリパーを再度外して本溶接しました。 車高調整アダプターは一般的な溶接タイプで、今回内径φ60mmのバネを使用するために新規に揃えました。 シェルケースもAE92ショートショックを継続使用しますが、若干基準車高を上げられる様に10mm余裕を持たせて、ノーマルより55mm短縮加工としました。 |
これが溶接箇所の画像です。 『これでもか!』という位に溶接しました(笑)。非常に重要な部分だけに慎重に溶接したつもりです。お陰でケース裏側まで溶け込みがありショックを入れる時に苦労しましたが...(笑) 溶接は非常に難しい物で、私もまだまだ熟練が足りませんが、作業の範囲が格段に広がる溶接は非常に楽しく便利なものです。 夢は車庫に200Vを引き込んでアルゴン溶接機導入なんです。 |
14インチホイールに組んで干渉など無い事を確認しました。 キャリパーとホイール内面とのクリアランスは5mm程度! 我ながら満足の出来です!! |
車両に装着してみました。 ホイールはワタナベの14-9.0Jです。キャリパーとの干渉を避けるためのスペーサーも必要ありません。 他社のホイールでは干渉する場合もあるかもしれません。 蛇足ですが、この年代の車に装着出来る一般的なホイールでは、やはりワタナベが形状的にも一番都合良いように思えます。バナナの反りがクリアランス面 で非常に良いんですよね(笑) |
こんな感じで14インチ対応の止まれるブレーキは完成しました。 『止まっちゃったよ〜』 と言うのは笑い話にはなりますが、 『止まれなかったよ』 と笑って済ます事は出来無いのです... 勿論、ノーマルと言えどもメンテナスされていないブレーキは同様です。 製作協力:S1ワークス |
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