箱スカ チューニング日記 1998年5月9日  LSDの交換

 と唐突に始まりましたが(笑)、本当は昔の作業から載せようと思ったのですが、写真を探すのが大変なので、取りあえず最近の作業から書いてみました。今後は順不同で掲載します。

デフ交換の理由
 私の箱スカのデフは、以前中古R200(ファイナル4.375)に交換しています。
なのに再度交換した理由は、中身ほぼノーマルのL28は7,000回転が実用範囲です。
これに4.375のファイナルは厳しく、サーキット走行で少々不便を感じていたからなのです。
今回は同じく中古のR200(ファイナル4.111)
わずか5%のハイギアード化ですが、このくらいが良いのではないか?という予想のもとに購入(隣に3.9もあったのですが)、さて、どうなりますか。



装着部品
 ずいぶん派手なデフです(笑)。
デフカバーはメタックブルーに塗装されていて絶句...(笑)
普段見えないところですから、このままでも良いのですが、ちょっと趣味じゃないので、カバーのみ元のカバーに交換する事にしました。
 因みこのデフ、イニシャルトルクが8kgに強化されているそうです。
本当ならばサーキットでのSタイヤでもLSD効果 がしっかり発揮されそうです(以前のR200はSタイヤでは効きが不足していた)。



旧デフの取り外し
 お尻をジャッキアップして、デフの取り卸しにかかります。
マフラーを外し、プロペラシャフト、ドライブシャフトを外します。
シャフト類を外すのには、ボックスレンチ(通称メガネレンチ)もしくはオープンエンドスパナを使用しますが、ボルトおよびナットのクリアランスは少ないので、穴の周りの肉の厚い(一般的に安物工具が肉が厚いです)メガネレンチやコンビネーションでは作業できない場合がありますので、12と14だけくらいは良い工具を揃えましょう。



デフメンバー
 そしてデフメンバーを外します。
既にR200化されていますので、メンバーは交換してあります。
このメンバーはショップで出している社外品で、ノーマルのR180の場合と異なる部分の一つです。デフ全長が長くなっているので、その分オフセットされるような作りになっています。
※このR180→R200への換装作業は、後日掲載します。




シム
 デフを外すには、リヤサスペンションのサスペンションメンバーから「引き抜く」様にして後方に引きずり出します。
サスメンバーとは4本のボルトで結合されているのですが、そこには写 真のようなシムが入っていますので、これを4つ抜き取ります。
形状をご覧になればわかりますが、勝手に落ちる事もありますが、こいつを抜かないと、デフとサスメンバーにクリアランスが生まれないので、デフを引き抜く事が困難です。



デフ降ろしのコツ
 そしてクソ重たいデフを後方に抜きながら降ろすのです。
ところが箱スカはすぐ後ろにスペアタイヤの落とし込みのため、その分飛び出ています。
そこにデフが干渉して、なかなか抜けないのです。
コツはデフが入っているサスメンバーも後方下に捻る感じにして抜き出します。
この時、浮いたリヤタイヤをジャッキアップすると、スプリングの反力で若干そういう方向に捩じれてくれます。

 このデフを抱えて降ろしますが、結構な重さなので、◯◯玉を潰さないように(笑)注意して下さい。



フランジの取り外し
 既存のデフが外れたら、フランジの移植を行います。
写真はコンパニオンフランジ(デフの入力ですね)を外しているところです。
最初はエアインパクトでナットを緩めようとしましたが、このナットはフランジナット(ツバがついているナットです)なので、刃が立たず...そこで転がっていたタイヤレバー2本を「V字」に溶接、これをフランジのボルト穴に差し込む事に因ってフランジ抑えとしました。



フランジ一式
 これがフランジ一式です。
いずれもR180からR200に換装する場合は新規に揃える必要があります(これに前述のデフメンバーを加えたものが必要セット)。
因に左から、コンパニオン・フランジ、サイド・フランジ右、サイド・フランジ左です。
サイド・フランジはデフのオフセットの為、左右で長さが異なりますので注意です(反対には入りません:片側が飛び出るので)。



箱スカ工場?
 デフ交換も終えたところで3リッターGC10の「sleepingさん」が遥々埼玉からやって来ました。
sleepingさんの箱スカのタコメーター指示不良の修理に入ります。
イグニッション・オンで既にタコがハネ上がり、常に高めの回転を指します。
原因は意外にも、コイルに接続された電磁ポンプによるものでした。
純正の電流検知式タコメーターはコイルに流れる電流でタコを動かしているので、コイルに別の負荷を接続すると誤動作するという訳です。

このポンプ電源を別系統で引いて作業完了。
夕飯を食って解散。
私はそのままブラっと試走に...



交換後の感想
 こんな感じでデフ交換を終えましたが、ファイナル4.375から4.111へ変わって、その結果 は...

非常に良いマッチングでした!!

因に、71Cミッション+4.111デフ+196/60-14タイヤというのが、現時点での私のドライブトレインの組み合わせです。ですのでこれ以外ではマッチするかは不明です。
実際友人の30Zではエンジン仕様、ミッション、ファイナル全て私と同じで、唯一225/50-15というタイヤ外径のため、4.375でマッチしていました。

また、エンジンも輸出カムのノーマル仕様ですので、高回転まで回る訳ではありません。
これがカムが変わり、エンジンが3リッター等に..となるとまた話が変わってくる事と思います。
要はトータルで(エンジン特性やギヤ比、タイヤ径)考えなければならないという事でしょうか。

 僅か5%のハイギヤード化は思った以上にその差を感じられました。
あたかもエンジンのパワーが上がったかのような感じです(実際には速さという面では変化は無いかもしれませんが、フィーリングは向上しました)。
今回、ギヤ比というものがいかに重要かという事を改めて知らされた感じがします。

 これで今週参加するサーキット走行会も期待が持てそうです。
でもやはりパワー不足が...(笑)

終わり