箱スカ チューニング日記 1999年6月1日〜  憧れの3.1リッター化計画(4)

ピストン&コンロッドの重量合わせ
 中古で手に入れたφ89.5ピストンですが、一つ気掛かりだったのが「φ89.5」という事で実質それ以上のオーバーサーズは無いと思った方が良い事です。万が一ピストンが使えなくなれば、ブロックも終わりという事...自分としては大事に行きたいのです(何度もエンジン組む資金は無いので)。
 そんな事を考えている中、新たな事実が判明したのでした!!
 

※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。


 これが最初にLDクランク等と共に中古購入したφ89.5ピストンです。販売元は不明ですが、ピストン裏に「MULTI」という文字が入っていました。流用加工のものでは無さそうで、見た感じ良さそうでした。
ピスロン、リング共に綺麗で、スカートには「デフリック・コーティング」(カジリ防止)が施されており、良い物が買えたと喜んでいたのですが...
 こいつをN42ブロックと共にR−moon経由で加工屋さんに出したところ、ピストン6つのうちの2つのスカート直径が大幅に小さいとの事。それでも径をそれぞれに合わせてボーリング可能という事だが、どうするか?と確認を求められました。
製品のバラ付きなのか、摺り減ってしまったものをコーティングで誤魔化したのかは不明ですが、悩んだ挙げ句、ピストンを新調する事を決断。無難なところでカメアリ製φ89.0を購入しました。
そのために長年加入していた個人年金を解約(笑)。将来捨てても今作らなければ!と妙に燃え上がるのでした(笑)。あ〜あ...(笑)


 これは新調したカメアリ製ピストンです。製造はART社でトヨタの純正ピストン等でもお馴染みですよね。上のピストンとの大きな違いはスカート部です。
MULTI製は下まで円筒のままですが、ART(カメアリ)は左のようにスカートのサイドはありません。
重量(チタンコーティング・ピストンリングを含む)を行ったところバラ付きは0.5g以内に収まっていました(下記測定結果表参照)。これを0.0gまで追い込みます。
 どこを削ろうか考えたのですが、強度に影響無さそうなピン受け部の下側(左画像赤斜線部分)を削って全てのピストンの重量を合わせました。


 デジタル精密秤でリング込で390.5gに統一しました。
比重が軽い鋳物アルミだけに僅か0.5gでも結構削る必要があって大変でした。削るのに使用した工具はリューターと超硬ビットで、最終的には手作業でペーパー掛けして綺麗に整えました。


 これは問題の「角付きコンロッド」です。
角を落としたついでに側部をベルトサンダーで削って鏡面加工をしようと作業を始めました。


 その角付きの第二の問題点はコンロッドボルトの径が違う(細い)という事でした。そこで苦労しながら穴の拡大加工をしたのですが...
左下の画像の赤線で囲まれた部分なのですが、穴を拡大した事によって内側のメタルが入る部分に穴が貫通してしまったのです...
どうやら単純にボルト穴を拡大するのではダメで、センターをオフセットさせて拡大しなければいけないようです。これは素人の私には無理な作業ですね。
 結局このコンロッド2本は諦める事にしました。角無しを探す事にします。
幸いL14コンロッドをもう1セット手に入れたのでそちらで組む事にしました。


 これがそのコンロッド(既に側面の鏡面加工、フルフロー加工は実施済み)です。
今度はピストンとセットで1〜6全ての重量を揃えます。
最終的に1069.1gに揃えました(ピストン+ピストンリング+コンロッド)。
コンロッドはキャップを削って重量を合わせました。こちらは鋼製なので楽ですね。


測定結果表(単位:g)

ピストン重量(含リング)

390.7

391.0

390.5

390.7

390.9

390.8

重量合わせ加工後

390.5

コンロッド重量(鏡面済)

678.8

678.9

679.0

679.1

679.0

678.7

重量合わせ加工後

678.6

加工後総重量

1,069.1


 これでピストン関係の作業は終了です。このような1g以下の重量合わせが実際に効果があるのかは私自身も不明です(理論的にはバランスされているに越した事はありませんが)。ただ、私達素人だからこそ出来るのが「とことんまでヤル」という事だと思います。商売ではそこまで出来ない(採算が合わないから)という事が出来るのは私達素人の強みでもありますよね。
足りないテクニック、知識、ノウハウ、資金(笑)をそこで補って、誰にも負けないようなエンジンを作りたいものです。

(続く)

※チューニングについての内容、理論等についてはこの内容が全て正しいというものではありません。色々な情報、資料、経験を元に私が判断したものです。また、私のクルマに有益なチューニングであっても全てのクルマにおいて通用するとは限りませんのでご注意下さい。
また、皆様でエンジン製作に関してのノウハウや参考意見などございましたらお知らせ頂ければ幸いです。