箱スカ チューニング日記 1999年6月1日〜  憧れの3.1リッター化計画(11)

セッティング(その1)
 いよいよ3.1エンジンも積み込みが終わりました。今度は補器類の装着、セッティング作業です。
ソレックスφ44のニードルバルブとポンプジェットを交換しました。

※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。


 ヘッドとの接合面付近だけポート拡大加工したインマニです(拡大して見て下さい)。
なぜ接合面付近だけかと申しますと...
このインマニはビッグポート用では無いために、そのまま掘り進んでいくと貫通してしまうからです(笑)。
 画像にある通り、1番と6番が肉厚的に最も厳しく、ヘッドのポートと同径にするのは困難でした(強度および気密確保のため数mmヘッドより小さくしました)。
キャブからインマニに入った混合気はヘッド手前でポートが広がるために圧力が下がり、流速が落ちる理論になります。これは好ましくないような気もするのですが、かと言ってビッグポートのインマニを買う余裕も無いので諦めます!(泣)
ウェーバーのφ50でも買ったら考えます(こりゃ当分無いな...(笑))。


 そしてキャブの部品交換です。
予めわかっているのはニードルバルブ(フロートと連動していてフロート室に燃料を送り込む弁のようなものです)の容量が足らないという事です。
簡単に言うと、水洗トイレでレバーを「小」に倒したままだと水はずっと流れていますが、「大」に倒したままだと貯水タンクを使い果たした後は水が流れてこないですよね?(笑)そんな感じです。
 バルブを#1.8から#2.0に交換しました。


 ついでにキャブの中身も公開しましょう(笑)。
これはキャブの上面を外して、それを裏側(キャブ中側)より見たところです。
画像向かって左に切り込みの入った棒が2本見えますが、ここにシャフトが通りフロートを支持しています。この2本の棒は表側の油面調整ネジによって上下します。それによってフロート位置が変化して油面の調整が出来る訳です(同じソレックスでも型(年式)によって無いものもあります。その場合、フロートステーを曲げて油面を調整します)。


 これは上記の上面を外したボディの方です。
中央に見える2つの円形のものがジェットブロックで上面にエアジェット、隠れて見えませんが下面にメインジェットがあります。
その斜両脇にはパイロットジェットが見えます。これらはキャブを分解しなくても上蓋を外してアクセスできます。
 左側に1つ見えるのはスタータージェットで、始動時の燃料を決めるものです。こいつは滅多にいじる事は無いでしょう。
その他にポンプノズル(加速ポンプからの燃料が噴出されるノズル=アクセルを強く踏み込んだ時に噴射される)を#35から#45に大きくしました。
その他にもメインジェット、パイロットジェット、エアジェットのリセッティングも必要と思われますが、これは走って様子を見ながらとなりますので、とりあえず2.8の時のまま組む事にします。


 キャブも装着していよいよエンジン始動です!!


 エンジン始動にあたっての前準備ですが、キャブ、タコ足を装着する前にスターターによりクランキングを数十秒行っています。
これは各部にオイルを行き渡らせるため(念のためオイルポンプにはオイルを注入して組んでいます)です。スターターモーターが過熱しない程度(プラグも外してあるので負荷は少ないですが)に回し続けて、異音などもチェックします(この瞬間もドキドキします(笑))。
異常無ければ油圧計の針が上がるまで回してやります。油圧計が動けば一安心。
 次にプラグをケーブルに挿して火花チェックです。これも異常無い事を確認、
「オイルが回って、火花が飛んで、キャブは正常に動いていた物だから...」
エンジンはかかる!!...はずですよねぇ(笑)
 はたして結果は!?

(続く)

※チューニングについての内容、理論等についてはこの内容が全て正しいというものではありません。色々な情報、資料、経験を元に私が判断したものです。また、私のクルマに有益なチューニングであっても全てのクルマにおいて通用するとは限りませんのでご注意下さい。
また、皆様でエンジン製作に関してのノウハウや参考意見などございましたらお知らせ頂ければ幸いです。